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PostHeaderIcon アドリアーノ、ゴラッソ・マラドニアーノ!

セリエAを観ている人は先週末のアドリアーノのスーパーゴールをご存じだろう。日曜日に行われたホームでの対ウディネーゼ戦でリンペラトーレは自陣の真ん中辺りでボールを受けとると、猛然とワンマン・カンウターを開始しはじめた。前方には相手ディフェンダーが“二人しか”いなく、フィニッシュまで一時もスピードを落とさずセンターサークルで1人をかわし、数歩でもう相手エリア前に到達、右足から左足に切り替えると同時に前にいる最後のDFと後ろから追いつこうとしていたDFを次々と瞬時にかわし、かまえた左足でスドーン。キーパーは一歩も動けず。近年稀にみる迫力満点のプレーだった。


このゴールをどうしても観たい人はインテルのHPでストリーミングできる(視聴期間はあるようだ)。私はインテルの回し者でもないし、インテリスタでもないが、このゴールは必見だと言うしかない。間違いなくサッカー好きな人にはジーンとくるプレーだ。
インテル・サイト(日本語あり):http://www.inter.it/aas/news/darwinlist?L=en
試合後、本人は「ボールをもらったときから思いっきり行こうと思っていた」と記者に語っている。このゴールを地元イタリアのマスコミは絶賛したが意外とブラジルのマスコミは取り上げなかった。面白いのはアルゼンチンのマスコミが大絶賛していたこと。Diario Oleは「これはマラドーナじゃないか=golazo maradoniano!、このバケモノはどの星からやってきたのか?」と書いていた。バケモノはブラジル・リオ・デ・ジャネイロ郊外の超やばいスラム街の出身らしい(映画「シティ・オブ・ゴッド」にあるような)。アルゼンチンではセリエAのなかでも自国選手の多いインテルを注目しがちで、彼等がブラジル人選手を褒めるのは、よっぽどのことである。
アドリアーノは試合3日前の木曜日までブラジルにおり(セレソンに帯同)、予定していたイタリア行きの便に乗り遅れたため試合前日にイタリア入りした。当初は試合に出ない予定だったが、チームの他のFWのレコバやマーティンスがケガで試合に出場できないため、スタメンで起用された。試合前には「もう二度とフライトに遅れてチームに迷惑をかけません」なんて謙虚なことをいっていたが、ボールを持つとすぐさま野獣に変身。試合では先制点も決め(これは大きな弧を描いてネットに突き刺さった弾丸FK)、3点目のヴィエリのゴールにも貢献した。そんなことなら毎度遅刻してくれとインテリスタは言っているのではないだろうか。
セレソン的にみても、これはちょっと凄いことになりそうだ。現在、1トップのロナウドもうかうかしてられないはず。アドリアーノの調子は留まるところを知らない、「ロナウドと比較されるなんて、ロニー兄貴の足下に及ぶだけでもう満足だ」なんて謙遜しているところが、また危険だ!なんといっても、今回のようにビエリのようなタイプとツートップを組んでいけば(互いに良いアシストを出し合っていた)、セレソンでロナウドともツートップを組める(ちなみにロニーとビエリもインテルで組んだことがあった)。もしそうなれば、前線の三人でリンペラトーレにはじき飛ばされるのは、ロナウジーニョかカカになる!
面白いことに、ロナウジーニョとカカは今週のCL戦(サン・シーロ)で激突。どちらも互いにプライドを賭けた勝負になるが、ロナウジーニョはいま明らかにプレーがマンネリ気味で、カカの方がキレがある。この試合もセレソンにとっては注目度が高い。
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