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まったく注目されなくなったけど、今日の夜、国立競技場でアジア最強クラブが決まる。

 

「浦項スティーラーズ(韓国)×アルイテハド(サウジアラビア)」

 

浦項スティーラーズは「韓国のフラメンゴ」と呼ばれる名門クラブ。あのホンミョンボなどを輩出した。現監督はブラジル人のセルジオ・ファリアス監督。

 

ユニフォームはまぎれもなくフラメンゴ:

 


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名古屋グランパスが準決勝でアルイテハドに負けてしまったから、地上波はなし。生中継はテレ朝チャンネル。ちなみに、放送予定は以下のとおり:

 

11/7(土)18:55-22:00 テレ朝チャンネル(生)
11/7
(土)25:10-27:10 NHK-BS1(録)
11/15
(日)04:55-06:55 テレ朝チャンネル(録)

 

つい4日前にナビスコカップ決勝「FC東京×川崎フロンターレ」で盛り上がった国立だが、今日の入りはどうだろうか?韓国とサウジ、両国のサポーターの熱狂に挟まれて、まったりと観戦を堪能しようかな。

 

いま世界で最も経済成長が著しいアジア。超大国中国を筆頭とし、中近東、インドそして東南アジアの興隆をベースに、サッカーのレベルも、今後、飛躍的に上がる地域になるに間違いない。

 

そんなアジア・サッカーの歴史の1ページを幸いにも、日本で生で目撃できる機会に感謝。謝謝、カムサハムニダ、シュクラン。

 

 

追記(試合レビュー)——————-

 

 

試合は、両ゴール裏にポハン(浦項)とアル・イテハドのサポーターが位置どる。ポハンのサポーターはリズムに合わせて「ポハン!ポハン!」と飛び跳ねるが、アル・イテハド側は歌手を連れてきたみたいで、拡声器をつかって歌っている。もちろん歌は上手いし、ノリがいい。こんな応援の仕方もあるのか。

 

試合が始まると、両チームとも3トップで攻め、4バックで守っていた。たがいに、がんがんゴールチャンスを作り出す。やっぱり、決勝戦はこうでなくちゃ。

 

アル・イテハドはアルゼンチン人のカルデロン監督。かつてのアルヘン代表のように、ウィングを二人置いて、守備の時、ポハンの両サイドバックを徹底マーク。あれだ、あれ。ビエルサがアルヘン代表監督時代に散々セレソンを苦しめた戦法だ。時と大陸を経て、「ブラジル対アルヘン」の因縁の構図が蘇る。

 

けっきょく、アル・イテハドの選手の方が体が大きく、フィジカルで勝る。徐々に試合はアル・イテハドのペースになり、「サウジの虎」が中盤を支配しはじめる。ポハンの選手はものすごく頑張って体を張るのだが、セカンドボールがどんどんアル・イテハドのものになりはじめる。アルイテハドの11ヒシャム・アブシェルアーヌは野性的な攻撃力を持った魅力的な選手だ。

 

後半に入っても状況変わらず、ポハンの中盤に疲労がみえはじめたとき、エースのデニウソン選手(サポーター:「デ・ニ・ソ・ン!デ・ニ・ソ・ン!」)が「自ら責任を負って」個人技でアルイテハド陣に突っかける。ファウル、FK。キッカーのノ・ビュンジュン選手は、アルイテハドの壁が動くのを知っていたかのように、壁の間を通してゴール!

 

このゴールでポハンは息を吹き返し、試合の流れが一気に変わった。この流れが手に取るようにわかるところが、見ている側としては、すごく良い。

 

欧州のトップリーグでは、一方のビッグチームが下位のチームを完全に支配するケースが多く、90分間ハンマーのように叩きつけるサッカーだが、それはそれで味気ないものだ。圧倒的に強いチームは20分も観れば、もう充分なときもある。

 

技術、フィジカルやスピードで劣っていても、こっちが攻撃して、あっちがやり返して、試合がどんどん分らなくなっていく。そんな読めない展開が、2時間もの長丁場の観戦(電車の移動時間などを考えれば、その倍)に緊張感を与え、椅子に留めてくれる。観るあっしらも忙しい日常を送ってるからね。

 

ポハンが追加点を挙げたとき、試合が決定したように見えたが、残り16分で、アル・イテハドが執念のゴール。試合は最後まで激しい応戦が続いた。最後はポハンが2-1で勝利、アジアチャンピオン!おめでとう浦項スティーラーズ!おめでとう韓国のフラメンゴ!

 

おめでどうファリアス監督、デニウソン選手、ブラジルでは無名だったものの、海外でブラジルサッカーを背負って戦っている。クラブWCでも頑張ってね。

 


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