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PostHeaderIcon 完熟したイチジク

今日のフッチ・ブログの主人公はブラジル人ではなく、同じポルトガル語圏の同郷人、ポルトガルのスーパースター、ルイス・フィーゴ。今日の“A BOLA”サイトにあったインタビューは非常に興味深い内容だった。


今年32歳のフィーゴは一筋縄ではいかないビッグ・プレーヤーだ。彼のキャリアは周知とおり栄光と影が明暗を分ける。それは彼自身の複雑な個性を投影しているように思われる。
彼の栄光については周知のとおり、89年16歳で地元スポルティングでプロ・デビュー、91年世界ユース選手権で優勝しポルトガル・サッカーの将来を背負う逸材とされる。95年にバルセロナに移籍。2000年に当時のサッカー史上最高額でレアル・マドリーに移籍。2001年にはFIFA年間最優秀プレーヤーに選ばれている。
彼の影はなんといっても移籍するたびに起きるトラブルだ。まずスポルティングからバルセロナへ移籍をしたのも、このときイタリアのユベントスとサインを済ませていたにも関わらずパルマともサインをしてしまい、イタリア・サッカー協会から2年間の締め出しをくらった為であった。これは、ちょっと信じがたい行為だ。
そして、あのバルサからレアルへの移籍。この話にはあまりにも多くの噂が付きまとうため、その真相は永遠に語られないことだろう。当時の記事を調べると、フィーゴはレアルには行かないことを条件にバルサとの契約内容の見直しを迫ってはいる。しかしバルサ側の提示条件に魅力を感じていない。これは、そもそもフィーゴが先ほど述べた、バルサに移籍したときの条件が悪かったからだと指摘する人もいる。
レアルからのオファーはサッカー史上最高の破格の移籍金額6,500万ユーロ(80億円ほど)、年俸も4倍といわれている。プロとしては正しい選択だったろう、しかしバルサ・ファンにとっては裏切り行為にしか映らなかった。先日もバルサの前会長がインタビューをしたが“フィーゴ移籍問題”が最も心残りだと語っていた。バルサファンには“ペセテロ=守銭奴”と呼ばれ、カンプノウでは聖書にある娼婦の話のように物を投げつけられる。カタラン気質は恨み深いのである。
あれから4年、いまフィーゴはレアルから1年半後の契約更新はないと通達されたばかりだ。これに対しフィーゴはすでに対応を決めているようだ。インタビューでは“今32歳の私を欲しいクラブは多くあるが、1年半後の34歳の私には殆どの扉は閉ざされているだろう。レアル首脳陣とは12月初旬に話をし、早めに結論を出したい”。つまり今年1月の移籍を考えていることが伺える。彼はレアルには何の未練もないようだ。今度はレアル・ファンは何というだろう。イチジク(ポルトガル語でFIGO)はまだ食べ尽くされていないのか。
有名な写真、カンプノウではフィーゴに投げつけるため、豚のカブトまで持ってくる人がいるのだ
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