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PostHeaderIcon エクアドルに敗北

周知のとおり水曜日セレソンはアウェーのキトでエクアドルに1対0で敗北した。南米予選で初めての黒星。これでアルゼンチンに首位の座を奪われてしまった。ここ2試合で1得点も上げられないセレソンにはしょうがない結果となってしまった。世界一タレント豊富な代表チームがエクアドルごときに何をやってるんだ、と言いたくなるが試合を観た感じでは落胆するほどの衝撃でもなかった。スーパー・エキジビションではまったく無かったが、チームは幾多のゴール・チャンスを創出していた。ただゴールを結実することができなかっただけである。これがセレソンの精一杯の現状なのだ。


キトではこれで2連敗。エクアドルのような取るに足らないチームにアウェーで負ける。サッカーが理屈の通じないスポーツと言われる所以だ。それよりも選手たちに「さっさと試合を消化してヨーロッパに戻らなければ」というメンタリティがあったのは否めない。今のセレソンの選手たちは全員ヨーロッパのビック・クラブのレギュラー選手(マンUのクレベルソンを除いて)であり、ヨーロッパの激しい試合の合間にジェット機に乗り、南米の三千メートル級の高地に降ろされる。周囲からアイドルのように騒ぎ立てられ、練習もろくに出来ないうちにプレッシャーの高い試合を行うのである。試合が終わればクラブのお迎えチャーター機に乗り、すぐさま3日後の試合に準備しなければならない。自分に置き換えてみれば判るように、かなりキツイ条件である。
いまFIFAでは南米予選の方式の変更が検討されている。少なくとも次回では2年間の総当たりよる長丁場はもう採用されないだろう。これは南米各国のサッカー協会がブラジルやアルゼンチン戦がもたらす御利益を目当てとした客寄せサーカスだからだ。新しい方式は理想から言えば、集中的で短く、ヨーロッパ・シーズンのピークを外したトーナメントが良いだろう。言うまでもないが、選手にとっては万全な条件でセレソンに専念できるのは良いことだ。W杯に出場することは彼等の夢だから。
パヘイラ監督は試合後の記者会見でロナウド、ロナウジーニョ、ロベカルについて「水曜日に高地キト、土曜日にカンプノウでエル・クラシコ、彼等も頭がぐちゃぐちゃになっているはず」とかばっていた。しかしスペイン代表の選手も同じ日にイギリスと親善試合を行っており、代表チームと合宿しているのである。
最後にヒカルジーニョ(現サントス)がセレソンに復帰したのは良いこと。ヒカルジーニョはすばらしい中盤のブレーンだ。あとゼ・ホベルトの補欠になる左利きの中盤がいない。そして帰りの飛行機でライオンが吠えた「なぜ俺がいつまでも補欠なんだ!」この話は次回で。敗北は沢山の膿を出す。次回のセレソンは来年3月。

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