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PostHeaderIcon CLで作れちゃうセレソン

本当は、いよいよ日本でも放映がはじまるリベルタドーレス杯に向けて資料集めしている今日この頃なんですけど、やっぱりは話題はチャンピオンズ・リーグになっちゃいます。
しかし、CLもベスト4決めとなると、緊張の多い試合ばっかりになりました。うーん、正直、あまり面白い試合はなかった。どれも、ガチガチで…
まあ、そもそも、あっしが観るときはブラジル人プレーヤーを注目するためだから、いつでも楽しめるけど。
それで、今回はひととおり観て、ベスト8のチームから、マイ・セレソンを作ってみることにした。


つまり、ヨーロッパ随一の大会のファイナル・ステージで、こんなことが出来ちゃうブラジルのサッカー選手の層の厚さを自慢したいわけよ。まあ、アルゼンチンもできるけどね。
それで、こんなことやって気づいたのは、いまのセレソンの監督も「人集め」という観点では、いたって簡単だな、ということ。だって、CLを見るだけで、これだけのメンツが揃うんだから。まあ、見て下さい、あっしのセレソン:
フォーメーション:4-2-2-2
GK:ジュリオ・セーザル=Inter(ジーダ=Milan、モレット=Benfica)
右SB:ベレッチ=Barcelona
右CB:ルイゾン=Benfica(クリス=Lyon、アウシージス=Benfica)
左CB:カサッパ=Lyon(アンデルソン=Benfica)
左SB:セルジーニョ=Milan(レオ=Benfica、シウビーニョ=Barcelona)
ボランチ:エメルソン=Juventus(ジウベルト・シウバ=Arsenal、エジミウソン=Barcelona、モッタ=Barcelona)
セカンド・ボランチ:ジュニーニョ・ペルナンブカーノ=Lyon(ベト=Benfica)
左MF:ロナウジーニョ=Barcelona
右MF:カカ=Milan(ジオバンニ=Benfica)
右FW:アドリアーノ=Inter(アモローゾ=Milan)
左FW:フレッジ=Lyon(マルセウ=Benfica)
番外:デコ=Barcelona、マルコス・セナ=Villareal
ってな具合で、23人以上になるから、ばっちりW杯グループが組めちゃう。ベンフィカのGKモレット、全然無名だったけど、あの“天然ボケ”プレーが好きになっちゃったなあ。
こんなこと思いついたのも、実はセレソンでもう活躍することのない、ある素晴らしい選手をライナップに加えたかったから、やってみた。
その名は、セルジーニョ。一部では、現在最高のブラジル人左SBと呼ばれている。
ミラン所属の彼は、ずいぶん前からマルディーニまたはカラーゼの控え、または中盤のサイドハーフとして試合の途中しか使われてこなかったが、今季ミランでは、マルディーニの怪我もあり、左SBのレギュラーにいる。
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1971年、リオ郊外の町ニロポリス生まれのセルジーニョは意外と遅咲きで、93年22歳でイタペルーナという小さなクラブからプロデビュー。94年フラメンゴ、バイーア、95年クルゼイロと名門を渡り歩いたのち、96年にサンパウロFC入り。ここで左サイドバックとしてチームの中心選手となり脚光を浴びる。99年にミランへ10億円で移籍。
セルジーニョがセレソンに呼ばれないのには経緯がある。彼がセレソンに招集されるようになったのは、98年W杯後。99年のコンフェデカップではルシェンブルゴ監督のした左SBのレギュラーを務めた。01年にはフェリポンが立て直しをはかったセレソンに一度は呼ばれるものの、母の病気を理由に次の機会を辞退し02年W杯に参加するチャンスを失う。
そして、極めつけは02年W杯の後、暫定監督のザガロ(その後、パヘイラが監督に就任し、ザガロはテクニカル・コーディネーターに)の招集に対し、セレソンに二度と招集してほしくないと自ら直訴。その理由は年齢的に見切りをつけたなどと報道されたが不透明のまま。
しかし、これには協会側もカチンときた。ザガロは当時「招集の可否は、いつも選手と電話で事前に確認している、リストの発表後に断ってくるなんて失礼な奴だ」。セルジーニョはもうカナリア色のユニフォームを着ることはない。
しかし、いま34歳のセルジーニョのプレーのシャープなこと。するどいナタのように、左サイドをドリブルで切り裂いていき、相手DFのマーキングを完璧にずらしてから、ポンポンとクロスを入れていく。とくにカウンターになると、早く、低めで、バウンドしながらファーで合わせる感じのクロス出すのだが、これがカッコイイ。
次のバルサとのマッチアップでは、サンパウロFCの元同僚のベレッチとの対決になるかもしれない。
ロベカルの代役が課題のセレソンにとって、セルジーニョという選択肢があってもよかったのにな、しゃあねえ。
左サイドの芸術家
serg.jpg

428 Responses to “CLで作れちゃうセレソン”

  • あるまじ says:

    うんうん。 フッチブログさんの記事には頷きっぱなしのあるまじです。
    Milanの試合で交代で入ってくる度に「こいつうめーなー!」って思ってました。
    小柄・細身なんだけどうまく半身でキープして相手をいなしながらくるってターン、
    で、するするってドリブルで上がってクロス!
    なかなかつかまえられないんですよねー。
    ほんと今季は34にして衰えは全く見えず、むしろ経験を積んで円熟の域ですね。
    Lyon戦もよかったし、あとBayern戦かな?インザキのゴールを2アシストしたクロス!
    絶妙でしたね。

  • フッチブログ says:

    あるまじサン、こんちは。
    セルジーニョのことよく見てらっしゃいますね。この選手、なんといっても、“ブラジルっぽっさ”をプンプン漂わせているのがいいと思いませんか。
    先のバイエルン戦での2アシストは絶妙でしたね。異なる種類のクロス、さりげない高度なプレーだった。
    これほどの才能がセレソンで使われないのですから、ほんと、おかしい。ブラジルだけW杯でBチームも参加させてほしい、ぐらいに思っちゃいますね、ファンとしては。

  • あるまじ says:

    あ、いやいや、自分もそうだからついつい左利きには注目しちゃうんですよね?。
    (同じミランの)レオナルドなんかどうもセリエAのサッカーに馴染めずに終わった印象があるけど、
    セルジーニョは巧くプレイしてますよねぇ?
    ブラジルセレソンBチームですか?。Aチームとは異なる、でも強力で味わい深いチームが出来そう。。

  • フッチブログ says:

    なるほどー!
    だから左利きのプレーヤーが気になるんですね。
    実はあっしも左利きなんです。
    ちなみに、あっしが一番好きな左利きの選手は、ジャウミーニャです。(この選手も、書きたいことがいっぱいあって、逆に書けない)
    セルジーニョもそうだけど、“ヨーロッパナイズ”しないブラジル人選手は大抵、上手く使われないのが運命ですけど、それが魅力でもありますね。

  • あるまじ says:

    むむ。そうでしたか。。やはり。。
    左利きの感性に響く文章だと思ってたんですよ(笑)
    ジャウミーニャですかー。書いてください!是非。
    ヨーロッパナイズされない(できない)プレイヤー、確かにいますねぇ。。。
    (ブラジル人でも左利きでもないけど)バルデラマなんてどうです?
    一方で今では(ラテン系に限らず)どこの国にもいますよね。活躍しているブラジル人が。
    ドイツ、イングランド、ロシア、、なんて一昔前はなかなか考えられなかったですよねぇ。
    すごいことだ?

  • フッチブログ says:

    ジャウミーニャはクラシカルなクラッキとでも、いいましょうか。
    中盤でふんぞり返っている姿が好きだった。笑
    リーガに行ってからは「俺からボール取ってみい」みたいな感じで、試合そっちのけで、楽しみました。
    たしかにバルデラマとイメージが被る面もありますね。
    ジャウミーニャは、あっしが見たブラジリアン・プレーヤーのなかでも創造力が一番豊富。個人的意見ですが、ロナウジーニョやリバウドよりも上。
    たとえばこれ(重いです):
    http://www.torneouniversitario.it/download/video/djalminha.mpg
    リーガ見始めたのも、実はスーペル・デポルがきっかけなんです。

  • KENBO says:

    フッチさん ジャウミーニャ ぜひお願いします
    ヨーロッパナイズできるブラジル選手のプレーももちろん好きなんですが
    どうしてもヨーロッパナイズできないブラジル選手のプレーってその人柄もふくめて大好きだなぁ。
    やっぱりサッカーは南米 ブラジルサッカー大好きです。
    子供が見て憶えてほしい 盗んで欲しいのもブラジルサッカー。
    子供の頃は南米サッカー。
    大人になったらヨーロッパサッカー。
    日本では子供の頃からヨーロッパサッカー
    残念!・・・
    ところでフッチさん これってどーいうことで?
    『2006.3.22 都合により「Ola!セレソン密着 これが世界最強ブラジル代表だ!」の配信は中止となりました。ご了承ください』
    せっかくスカパーチューナー新調したのに・・・・

  • フッチブログ says:

    KENBOさん、どうも、お久です。
    ジャウミーニャ、では情報まとめてみます。もう、憧れのアイドルですから。
    仰るとおり、いまのセレソンメンバーのどれも薄味に感じさせてしまう、あの「クセありの上手さ」、「人間臭さ」。たまらんす。
    あっしも日本で、少年たちのサッカー環境を少しながら見ているのですが、子供たちは意欲に溢れているけど大人たちから与えられる環境の中でしかサッカーを捉えられない。結果、「上手い人優先」のエリート主義に陥る。
    サッカーを表現するには技術だけじゃないんだな。どんな、街の隅に忘れ去られた、荒れ地のデコボコのグランドでも、そこに「ひとつのストーリー」、「ひとつの感情」を表現できるか、年齢や、上手い・下手を問わずに、己をプレーに投影できるか。
    そう考えれば、音楽や演劇や、その他無数の人間の営みと何ら変わらない。むしろ、それらのフィードバックあって、プレーに深みが出るはず。ロナウジーニョは腕のいいサンバ奏者で、あの足さばきもなかなかのモンです。
    KENBOさんのお子さんも、南米・ヨーロッパを問わず「自分を表現できるプレーヤー」になれたら、それだけで一生幸せですね。
    あ、そうそう、「Ola!セレソン」の件。いまKENBOさんから聞いて、はじめて知りました。どうなってるんでしょうかね?W杯前に番組が打ち切られるなんて、ありえない気もしますが。
    誰か情報ありましたら、教えてください。

  • あるまじ says:

    ジャウミーニャ動画サンクスです!!
    ん?。レアル守備陣へヒールでボールをリフトしながら
    突っ込んでいくやつは有名ですよね。
    以前どこかでも見たことがあります!
    そして1点目:エレガント?。
    ワンタッチで切り返し(絶妙!)、ツータッチで完璧なシュート!、完璧なバランス!

  • フッチブログ says:

    あるまじサン、
    な?んだ、知ってました?チェッ。笑
    まあ、でもこの想像力は観る者を引きつけた。ジャウミーニャが出る試合は何が起きるか予想がつかない「ワクワク感」がありました。
    スペイン時代は、バルサやレアル相手に異様な闘志を燃やしたなあ。それに、よく退場になったなあ。ああ懐かしい。

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