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PostHeaderIcon レアル・マドリード?「タカビーなスターたち」

今度こそ、このテーマに終止符を打つ。
ブラジルはリオの大衆新聞オ・グローボ紙のフェルナンド・カラザンスは、かの国でも1,2位を争う歯に衣着せぬサッカー・コラムニストである。
そんなカランズが、今週レアル・マドリードのふがいない状況について書いた。彼のコラムを一部翻訳してみよう。


カラザンスといえば、彼が提唱するのはただひとつ「芸術サッカー」だ。彼のこんな意見も面白い。
「UEFAチャンピオンズ・リーグは、ヨーロッパのクラブにとってあまりにも金銭的に重要な大会になってしまった。だから、選手たちは無我夢中でプレーしなければならない。おかげで、殺人タックルやなりふり構わないプレーのオンパレードだ」
あっしは素晴らしい批判精神だと思う。日本などは、元サッカー選手が主にサッカー・コラムを書くのだが、彼らのほとんどは現役の同業者を批判することができない、知らない。だから、腑抜けの危機感・技術論・結果論に終始する(ラモスのコラムは例外的)。そんな彼らよりも金子達仁や作家の馳星周らのサッカー批評の方がはるかに面白い。
サッカー選手や経験者でなくとも、というか、でないからこそ、サポーターの視点、観戦者の胸の奥底を深くえぐりとる「真の批評家」に徹することができる。
話を戻すが、ブラジルでは、およそ60年前から、すでにサッカー批評家はいた。そして彼らの系譜を受け継いでいる一人が、カランズだ。
今週、11月25日付のコラムで、彼はレアル×バルサ戦について、このように語っている。
「スペタクルと名の付くものには、スターの存在が不可欠だ。問題は、そのスターがシンプルな性格なのか、それとも高飛車で気難しいのか?ロナウジーニョを最大のスターとするバルサでは、同じくスターである、デコやエトオやメッシらはお互い簡単にプレーしている」
「レアルのスターたちはどうか?テレビを観ていても、彼らの間で何かチーム意識というものは感じられたか?」
「ずばり言おう。彼らはタカビーなスターたちだ。それぞれが自分のことだけを考えている。一緒になって考えるとすれば、パーティーやスポットライトについてだ。パヘイラも言っていたが、試合中、誰一人としてホビーニョがフィニッシュできるようなパスを与えてやらなかった。お前一人でなんとかしろ、そんなパスばっかりだ」
「ベッカムはハンサムで、アジア地域で巨大なファン・クラブを要するから契約された。クラブはアジアで金儲けしたいから。レアルの会長の選択では、ロナウジーニョ・ガウショはブサイク過ぎるから獲得に熱心でなかったらしい。でも、プレーに関しては、どっちの方が美しいのか、誰でもわかるだろう」
「ルシェンブルゴについては、私は昔から、彼のことを批判的に扱ってきた。でも、彼の性格さえ除けば、やはり素晴らしい監督だと、いまでも思っている。では、彼はレアルに行ってから、ここ10ヶ月の間、急に無能な監督に成り下がったのか?聞くが、前任者のカルロス・ケイロスやカマーチョ監督はなぜ辞めていった?ブラジル人監督だからヨーロッパ・サッカーに適応できないのか?それは断じて違う」
「レアルのスーパースターたちがピッチ外で魅せる華やかなステップを、ピッチ内でも再現できる監督なんて、はたしているのか?」
あっしの言いたいこと、すべて言ったって感じでやんす。

815 Responses to “レアル・マドリード?「タカビーなスターたち」”

  • jumpin says:

    >あっしの言いたいこと、すべて言ったって感じでやんす
    私も!
    ちなみにロナウジーニョは世間的にはベッカムよりブサイクなのかもしれないけど、
    ロナウジーニョの目は濁りが無く、すごくきれいなことをペレス会長は見えないんだろうなあ。

  • フッチブログ says:

    jumpinsさん、
    いやあ、レアルに対して、こっぴどい内容で申し訳ない。
    でも、カラザンスのコラム読んで、この気持ちが自然と溢れ出てきたんですよね。
    さっき、marcaサイト読んだら、ロベカルが「おらも、いい加減、国さケエリてえ」と言ってましたね。これは良い傾向だと思います。元ガラクティコたちそれぞれに「引き際」を考え初めてほしい。
    余談ですが、上に述べた馳星周氏が出演するリーガ特番が今夜フジでやります。下記リンク(あっしはサクラじゃありませんよ)
    http://www.sut-tv.com/spainsoccer/
    バルサやロナウジーニョを取材したようです。
    馳氏を尊敬するのは、かなり前だったか、
    「イタリア人はエエ格好しいだから、点を取るよりも、取られるのが許せない。だから、“カテナチオ”なんていうみっともない守備意識が発達した」
    当時はたぶんセリエA全盛期だった。すんげえ野郎だぜ、と思った。
    彼のジーコ批判には、もちろん賛同しませんよ。

  • >ロナウジーニョの目は濁りが無く、すごくきれいなことをペレス会長は見えないんだろうなあ。
    まぁ?ペレスさんの目が濁ってますから……(苦笑)
    横から入ってきての書き込みで失礼。

  • フッチブログ says:

    くじらサン、こんにちは。
    ペレスさんの目が濁ってる…
    ウマイ!!
    でも、わしらの目も節穴じゃあない!!

  • inoran says:

    お久しぶりです。
    全然この記事と関係ないんですが、以前のロナウジーニョのポスト4連続当てに
    ユーベのイブラヒモビッチが「合成だ」って言ったらしいです。
    (http://number.goo.ne.jp/soccer/world/serie_a/20051129.html)
    すでにご存じだったら申し訳ないですが、
    ロナウジーニョの
    「特訓すればできること。チームの練習前にやっている僕のお気に入りのパフォーマンスさ」
    というのがとても気に入ってしまいました。

  • inoran says:

    http://number.goo.ne.jp/soccer/world/serie_a/20051129.html
    です。
    最後の「)」のせいでおかしくなっちゃいました。

  • フッチブログ says:

    inoranさん、お久です。
    イブラヒモビッチの記事面白いですね。
    あのロナウジーニョの映像に関しては、
    技術的な問題があると(つまり合成されていると)、ブラジルのネット・フォーラムで指摘をうけて、ほぼ満場一致で合成だということで終了しました。
    ロナウジーニョが一本目を蹴ったとき、ゴールネットが揺れますが(ネットは半分ぐらい捲り上げられている)、それ以降の3本は揺れません。ズームアウトされてるから、わかりにくいですが、よく見てさい。確かに、ネットは微動だにしません。
    それに、ボールがゴールバーに当たって跳ね返るスピード、弾道(描く弧)も不自然。それに、一本目のシュートをズームインして、あとの3本目はずっとズームアウトしたまま。全部終わった時点でまたズームイン、というのは、あらかじめ決めていないと出来ないカメラワークだと思います。
    つまり、リフティングしている映像に、別にとったゴールシュートの映像を挿入しているのではないでしょうか。後ろ練習している選手達の映像など、デジタル映像を編集しことのある人間なら、容易に合成可能だと分かるはず。
    結局、あっしも合成ってことで納得してます。だからといって、ジーニョを称賛しないわけではありませんが、なぜこんな映像を作る必要があった?
    inoranさんを初め、ロナウジーニョを信じて、ここに書き込んでくれた人たちの純粋な気持ちをどうする?ナイキさんよ?!!

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