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PostHeaderIcon 寂しい高地

南米予選第17節(全18節)
10月9日、ボリビア1×1ブラジル
すでにW杯当確のセレソンはアウェー、高地ラ・パスでボリビアと対戦した。
3,600m級の高地(富士山の頂上と変わらない)のピッチで、レギュラー組み8人を温存したチームがピッチに立った。


スタメンは
GK:ジュリオ・セーザル
右SB:シシーニョ
CB:ホッキ・ジューニオル(cap)、ルイゾン
左SB:ジウベルト
ボランチ:ジウベルト・シウバ、ヘナート
MF:ジュニーニョ・ペルナンブカーノ、ヒカルジーニョ
FW:アドリアーノ、ホビーニョ
試合内容としては、なんとかボールをキープしようとするセレソンに厳しいプレッシャーで襲いかかるボリビア。
高地ではホビーニョやシシーニョがドリブルで切り込んでいくのだが、最後はドタドタと尻つぼみになってしまっていた。ブラジルは前半25分、ジュニーニョのFKで先行したが、後半開始早々、ボリビアは速攻で同点にした。
このような異例な自然条件で行われる試合で個々の選手を評価すべきではないと言うが、あえて一つ収穫をあげるとすればキーパーのジュリオ・セーザルが凄く良かった。
26歳のジュリオ・セーザルは今季からインテル・ミラーノの正GKを務める(トルドからポジションを奪った)。一昨年のフラメンゴ時代から頭角を現し、コパ・アメリカでは決勝のPK戦で活躍。彼の凄いのはとんでもない反射神経、3m手前ぐらいからのヘッディング・シュートなら必ず反応する。いまの正GKジーダにない機敏さを備える。ジーダの最大の欠点は早いクロス・ボールをまったくインターセプトできないこと、コリンチャンス時代から言われ続けている。ジュリオ・セーザルの今季の活躍に期待する。
他には欠点が目立った。高地での酸素不足があるのだろうが、たとえば左サイド・バックのジウベルトに代わりグスターボ・ネリが投入されたとき、セレソンのDFラインは二人だけになってしまった(ホッキとルイゾン)。
その理由は、テスト中の両サイドバックであるグスターボとシシーニョが、俺が俺がと前に出て行ってしまった。問題はこの二人、所属チームでサイドハーフ(アーラ)をやっていて、3番目のCBとしてのカバーリングが曖昧、とくにシシーニョの「頭上」のスペースをボリビアに再三突かれ、同点に追いつかれた。これで左SBがロベカルだったら、相手は左右のファーポストにクロスを入れれば面白いように空中戦を制することができるだろう(ん?まてよ、シシーニョは12月からレアルだったな…)。
シシーニョに関して言えば、ドリブルはピカイチだが性格からして右SBではないような気がする。モナコにマイコンというデカくて、テクニック抜群の右SBがいるんだがなあ。
ほかには、ホビーニョはまったくダメ、何がダメかというと、アドリアーノを上手く使えない。ホビーニョはレアルでも鳴かず飛ばず、レアルとセレソンで一気に大役を任されて自分のスタイルを見失った感じがする。
期待していたフェネルのアレックスは後半投入されたが、明らかにチーム戦術にフィットできていない。彼はこの3年間、パヘイラ監督にどうアピールすればいいか、まったく感触を得なかったはず。アレックスの代わりに、ゼ・ホベルトの代役を務めたヒカルジーニョがW杯に行きそう。
そもそも、はじめっからヘナト(スペインに行って、どうしちゃったの?)を使わず、ヒカルジーニョとアレックスを中盤に並べてほしかった。あと、なぜヒカルド・オリヴェイラを使わない、パヘイラさん?使わないなら、最初から呼ばなければいいのに。あっしは見たい、「孤独なストライカー」ヒカルド・オリヴェイラ。
次は水曜日10月12日の最終節ベネズエラ戦。ホームで最後のお祭りとなる、もちろんレギュラー組はニコニコ全員復帰(いい気なもんだ)。
ジュリオ・セーザル、タファレウ2世と呼んであげよう。
この人、ホームページもっている:www.juliocesar1.com
juliocesar2.jpg

707 Responses to “寂しい高地”

  • carles says:

    マイコン、一時期はカフーの控えの一番星でしたが
    何時の間にやらシシーニョに完全にその座を奪われた感が
    ありますね。ベレッチに至ってはなんともはや(涙
    しかしパヘイラさんはホントにヘナトをよく使いますね?
    ヘナトには申し訳ないですが、彼が入って中盤があまり
    機能した印象がないんですが、う???ん。
    個人的には何とかエジミウソンに復活してほしいんですよね
    今年のバルサはあの位置がネックだというのもあるので是非!
    ヒカルド・オリヴェイラ、エドゥとフェルナンドの居ない今シーズンは
    ここまで悪戦苦闘してるので、きっとフラストレーション溜まっていただろうから
    使ってあげてもよかったのになぁと。
    それに引き換えペケルマンは続々と新戦力を試してましたね。
    メッシーがあのレベルでも充分違いを見せてくれたことは何よりです。

  • フッチブログ says:

    carlesこんにちは、
    モナコを引っ張っているマイコンはもう一度チャンスをもらってもいい気がしたんですが、時間があまり無いですね。UEFAカップで大活躍するとか。
    ベレッチに関しては、大勝しているときに不必要なラフ・プレーを冒してイエローをもらい、チームメートを唖然とさせる「空気の読めない選手」(笑)。どうも不人気なんですね。
    ヘナトはずっとオフェンシブな面も要求されているのですが、どうもヘッピリ腰になるんですよね、萎縮しちゃうのかなあ。エジミウソンに関しては今週ザガロが言ってましたが、もう一度呼ばれる可能性があります。でも、バルサでもボランチやってないですもんね、厳しいな。
    アルゼンチンの試合はまだ見てないんです。テベスが発奮したらしいですが、メッシがグループに入るとなると誰が落ちるんですかね、ここも厳しい。
    ヒカルド・オリヴェイラ、あのキョトン顔が好きなんですよね、後半ホビーニョの代わりに入ってほしかった。パヘイラは本当に頑固で有名です、スコラーリの次に。
    今日はコンフェデ杯同様の4-2-2-2とやらで、各選手がレギュラー組みの代替役をやったわけですよ。それでジュニーニョ・ペルナンブカーノなんかは「なんで俺がカカの代役ができることを証明しなけりゃならないんだ」なんて不満を言ってましたが、彼はそれをきちんとこなし、アレックスが失敗、ヒカルジーニョが合格ってな感じでしょうか。

  • jumpin says:

    フッチさんこんにちは
    >シシーニョに関して言えば、ドリブルはピカイチだが性格からして右SBではないような気がする
    私もそんな感じがします。
    個人的にはもっと前のほうがいいのではと思ったりするんですけど、どうですか?
    タファレル2世とは素晴らしいですね。
    タファレルもだいぶ長いこと代表にいたんですよね。
    懐かしいです。(マルコスが代表のGKで出てきたとき目の悪い私はえっ?まだタファレルが出てたのかと勘違いしたものでした。)

  • フッチブログ says:

    jumpinさん、ご無沙汰です。
    シシーニョはある意味わかりやすい選手ですよね、
    彼が生きるには、セレソンは3バックにしてみるのもいいかな、なんて勝手に思いました。
    ジュリオ・セーザル、まさかインテルでトルドを差し置いてレギュラーになるとは思いませんでした。凄い反射神経ですから、一度は注意して見て下さい。ジーダも危うい。

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