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PostHeaderIcon ロマーリオ、くすぶる

現在2ヶ月も試合に出ていない38歳のFWは今週ブラジルのマスコミをまた賑わせている。ゴールの方はさっぱりだが、ネタは絶やさないのがロマーリオ流。前に取り上げた発言「自分はペレが引退した後に出現した最高のサッカー選手」に対して、まずブラジルに帰国していたロナウドが異議を唱えた。


「そんなこと自分から言うなんて、ちょっと傲慢すぎないか?関係者やファンから言われるなら別だけどね」と、ごもっともな意見を述べていた。現在セレソンの歴代ゴールランキングはペレが1位の95ゴール、ロマーリオが2位の70ゴール、ジーコが3位の67ゴール、4位がロナウドの65ゴールとなっており、まだ現役のセレソンレギュラーであるロナウドはロマーリオの記録にあと5ゴールと迫っている。
ロナウドは「うーん、ペレの記録にはまだ遠いね、近づくことができればいいけど」と歴代1位はともかく、2位のロマーリオの歴代ゴール数を追い抜くことは当然のことのように話している。ロマーリオはセレソンの歴代監督とのいざこざ、ロナウドはケガと理由は異なるものの、セレソンにいた期間はペレやジーコに比べて短いのも事実だ。あいにく、全員の平均ゴール数が手元になく比較できないのが残念だ。
このロナウドの異議の次に、今度はフルミネンセの監督アレシャンドレ・ガマが「70年代以降に出てきた選手のなかではジーコとロナウドが突出したクラッキだ」とロマーリオの傷に塩をこするような発言をしてしまった。
この発言にロマーリオが激怒したのはいうまでもない。「あの野郎は、ブラジル・サッカーというバスに乗り込んだばかりで、もう座席にどっかっと座っている気分でいやがる。バカ言ってる暇があったら、チームを強くしたらどうだ」とあっさり、監督を名指しで批判し、「お前さんは経験が浅いんだから、バスの中で立ってろ、窓際の席は俺のだからな」と文字通り言い放った。
これにはガマ監督も黙っておられず、ロマーリオを今週末の試合の選手リストからはずしたのだが、ここにフルミセンセのフロントが介入しロマーリオの登録を監督に促したのである。ガマ監督は一端、辞任を表明するも、フロントに懐柔され、あげく何やら別のFW選手のケガを理由にロマーリオはちゃっかり追加で選手登録されてしまった。監督は面目丸潰れどころか、もう目茶苦茶な喜劇である。
オ・グローボ紙の記事では、論争は表面的な問題であり、本当はフルミネンセは契約上、ロマーリオを単純に解雇できなく(契約破棄の場合、高額の保証金を用意しなければならないらしい)、また何やら試合出場に関しても選手に有利な条件にあるという。契約は12月が満期で、それまではロマーリオはまさに怖いモノなしなのである。
年々、成績が下降気味で苦しい状況のリオのサッカーだが、これで少なくとも今週末の試合への注目は確保できた。
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