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ブラジル5×2ベネズエラ。今日、ベネズエラで行われた南米予選第9節の試合はセレソンの圧勝だった(これで前期が終了)。が、なんとも緊張感の無い試合だった。南米では珍しくベネズエラはセレソン相手に守備的にならず、対等な勝負を挑んできた。結果、ブラジルはロナウド、カカ、ロナウジーニョの3人が相手の“薄いDF”(普通の4-2だが)をものともせずポンポンとゴールを決め、前半で2-0、後半早々に4-0として勝負を決定してしまった。


しまいには果敢に攻撃したベネズエラも2得点をあげることができ、両者とも満足のいく“お祭り”となった。後半、ベネズエラのファンがピッチに2回侵入し、ロベカルやロナウジーニョに抱きつこうとする珍事もああり、試合はアイドル・コンサート並みの盛況ぶりだった。
一番明らかだったのは、ブラジルの選手たちは激しい接触を避けていたこと。ロナウジーニョは何がなんでもケガをしちゃいけないと必死だった。バルサの事情を考えていたのだろう。とくに後半、ジュニーニョが審判のかかとを踏んづけて捻挫をしてしまった(!)アクシンデントの後は、もう皆ベンチの方をちらちらと見て、早く変えてくれないかといった感じだった。
サッカーをやった人ならわかるが、気の抜けた試合こそケガしやすい。セレソンの選手はいつのまにか全員自分が所属するヨーロッパのクラブでは不可欠な存在となっている。ジュニーニョに替わって入ったエドゥだけがアーセナルでベンチ要員(ベンチ入りすらしておらず1月の移籍が濃厚)だ。ジュニーニョのケガが長引けば、フランス・リーグで首位争いをしているリヨンには大きなダメージとなる。
ブラジル人選手がヨーロッパで大活躍するのはいいが、セレソンに帰ってきても100%のプレーができなければブラジル人にとっては面白くない。これは10年以上前からの議論だ。たとえば82年W杯のあのセレソンは前年の81年から徐々に出来上がっていったが、親善試合、予選試合どれをとっても素晴らしい試合だった。一試合、一試合をひたむきに戦い抜き、セレソンの歴史でもトップ3に入るチームに成長した(他は70年W杯、58年W杯といわれる)。その過程で世界の大舞台に現われることなく去っていったクラッキは多数いる(FWのヘイナウド、ウィングのゼ・セルジオなど)。
セレソンにはそうした厳しさを保ってほしい、カカ、ロウナジーニョ、ロナウドはやっとこさ4点をたたきだした(3点目はロナウジーニョから始まった素晴らしい連携だった)が、彼等のポジションをがむしゃらに奪いにくる選手が見たい。パヘイラ監督は一定のグループを保っていく考えのようだが、後半のロナウジーニョ、アドリアーノ、アレックスのトリオは素晴らしかった。
次節は来週木曜日、ホームのコロンビア戦。カカはカード累積で出られず、ジュニーニョも無理はしないだろう。他の選手にはチャンスである。ひょっとしたら、あの“R”の付く青年が追加で呼ばれるかもしれない。それとヘナトのボランチは美しかった。
試合前の練習で地元ファンに抱きつかれるロナウジーニョ、そんなことしたらバルサの会長がヤキモキするだろ!
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