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PostHeaderIcon 無慈悲なMannschaft

前回はチャンピオンズ決勝戦の興奮から、レアルに勝てる代表チームは存在しません!なんて、断言してしまいましたが、実はいま現在1チームあると思います:マンシャフトこと、ドイツ代表。

いやあ、いま海外に出張に来ているのですが、有り難いことにホテルのテレビで毎日、各国代表の親善試合を振り返っているのですね。日本でもNHK BS1さんがやっておられます。

それで、セレソンを中心に観ていたのですが、ある試合に衝撃を受けました。その試合とはこれです:

England 0 – 1 Germany (19-11-2013, Wembley, London)

England: 1 Joe Hart, 2 Kyle Walker, 3 Ashley Cole (15 Kieran Gibbs, 53), 4 Steven Gerrard (C) (21 Jordan Henderson, 56), 5 Chris Smalling, 6 Phil Jagielka, 7 Adam Lallana (22 Rickie Lambert, 76), 8 Tom Cleverley (20 Jack Wilshere, 64), 9 Daniel Sturridge, 10 Wayne Rooney (19 Ross Barkley, 71), 11 Andros Townsend.
Substitutes not used 12 Glen Johnson, 13 John Ruddy, 14 Leighton Baines, 16 Gary Cahill, 17 James Milner, 18 Frank Lampard, 23 Fraser Forster, 24 Jermain Defoe, 25 Jay Rodriguez. Manager Roy Hodgson

Germany: 22 Roman Weidenfeller, 2 Sven Bender, 3 Marcel Schmelzer (7 Marcell Jansen, 46), 14 Max Kruse (24 Sidney Sam 56), 15 Lars Bender, 17 Per Mertesacker (C), 18 Toni Kroos, 19 Mario Gotze, 20 Jerome Boateng (5 Mats Hummels, 46 (4 Benedikt Howedes, 65)), 21 Marco Reus (9 Andre Schurrle, 82), 23 Heiko Westermann (10 Julian Draxler, 67).
Substitutes not used 12 Rene Adler, 13 Thomas Muller. Manager Joachim Low

Goals Per Mertesacker (39)

Referee Stephane Lannoy

Attendance 85, 934

 うーんドイツつええ。何がすごいかって、中盤がすごい。FWいらない。

クロース、ゲッツエ、ロイスの3人で、アウェーでイングランド相手にガンガン攻め上がった。イングランドサッカー協会150周年記念試合だっつうのに、先方のことなんかお構いなし、無慈悲なほどKY。

技術、スピード、連携、フィジカル、すべてが備わっている。ここにエジルや他のレギュラー陣が加わったらどうなることやら。守備は言うまでも無く鉄壁。ヴァイデンフェラーはノイアーに劣らないほど安定している。この試合はメルテザッカーがよかった、フンメルスは後半のみ。

こりゃあ、バルサのゲームにフィジカルと高さが加わった感じで、ゲームバリエーション的にはレアルすら上回るのではないか。全員が有機的に動き出す(これが良い)、どんな形でも守れる、攻められる。選手層が完全にすごい、そしてもちろん、ドイツ伝統のゲルマン魂がある。足りないとすれば…決定的なマタドールかな、でも、マタドールのいるチームはほとんどいない(スアレスのいるウルグアイぐらいか?)。

 ノーマルコンディションで戦えば、ブラジルはこのドイツに圧倒されて、攻撃もろくにさせてもらえないだろう。とはいえ、W杯ってのは普通の大会ではない。いろんな出来事が発生して、普通の精神状態ではプレーできなかったりする。

それに、ブラジルの北半分は暑い。ドイツはグループリーグはサルバドール、フォルタレーザ、レシフェ、どこも暑い、かわいそう。グループ2位で通過すれば、引き続きベスト16でもサルバドール、準々決勝はブラジリアとやっぱり暑い。それにアルヘンと当たる可能性大。はやく涼しい南半分に降りてくるにはグループをなんとしてでも1位通過することですね。

ドイツは2002年日本で準優勝、2006年自国開催で3位、2010年は新しいスタイルをひっさげて3位。ここで一気にゲルマン帝国を再興しにくる可能性があるな。ヨーロッパの地で行う大会なら、間違いなく優勝しているチームだ。

初戦のポルトガル戦(617日)は必見ですな。

 ドイツ暫定30人リスト(ブンデス観てないので、知らない人が多いや):

Germany squad
Goalkeepers: Manuel Neuer (Bayern Munich), Roman Weidenfeller (Borussia Dortmund), Ron-Robert Zieler (Hannover).

Defenders: Jerome Boateng (Bayern Munich), Erik Durm, Kevin Grosskreutz (both Borussia Dortmund), Benedikt Howedes (Schalke), Mats Hummels (Borussia Dortmund), Marcell Jansen (Hamburg), Philipp Lahm (Bayern Munich), Per Mertesacker (Arsenal), Shkodran Mustafi (Sampdoria), Marcel Schmelzer (Borussia Dortmund).

Midfielders: Lars Bender (Bayer Leverkusen), Julian Draxler (Schalke), Mario Gotze (Bayern Munich), Leon Goretzka (Schalke), Andre Hahn (Augsburg), Sami Khedira (Real Madrid), Toni Kroos (Bayern Munich), Max Meyer (Schalke), Thomas Muller (Bayern Munich), Mesut Ozil (Arsenal), Marco Reus (Borussia Dortmund), Andre Schurrle (Chelsea), Bastian Schweinsteiger (Bayern Munich), Kevin Volland (Hoffenheim), Matthias Ginter (Freiburg).

Forwards: Lukas Podolski (Arsenal), Miroslav Klose (Lazio).

(* Squad lists are only official once they have been confirmed and published by FIFA on 16 May at 12:00 CET.)

6 Responses to “無慈悲なMannschaft”

  • トンペイ says:

    “初戦のポルトガル戦(6月17日)は必見ですな。”

    アドバイスありがとうございました。
    イタリアもブラジルも24後に4回目の優勝ですね。

    セレソンの監督をグアルディオラがやるって話だったのに
    結局バイエルンがゲットしたことを思いだしました。
    ドイツの地肩の強さを思い知りました。

    一方われらが日本代表は・・・・・・
    いーのかなあんな試合して?

  • トンペイ says:

    24後→24年後

    でしたw失敬、失敬

  • futblogger says:

    24年というのは2~3世代分の期間ですよね…代表チームのコンセプトをガラリと変えて、新たな世代を輩出する、ということかな…まあ、でも、深読みすぎかも。

    だって、24年後のブラジル(1994)とイタリア(2006)も後世に誇れるような勝ちっぷりではありませんでしたからね…ブラジルは幸いにもその後は長期的な好調期を維持できましたね。

    セレソンに関しては、その前に危機があったこと。ブラジルは1990年は非常に悪いW杯だった(1966年に次ぐ最悪のW杯と言われている)し、93年の予選時でもウルグアイに脅かされた。パヘイラ監督は当時、セレソン史上最も守備偏重なチームを作り上げたと揶揄されたが、そのおかげで、たしかに優勝できた。決勝まではバルサで絶好調だったロマーリオのおかげで進めたのも事実。

    でも、今回のドイツはその逆ですね。昨日は生放送のポルトガル✕ギリシャ、オランダ✕ガーナの2試合を同時に観ましたが、面白くなかった。(いまの時期、当然ですが…)

    今日はドイツ✕カメルーンをやるけど観れるかな。

  • futblogger says:

    *ちなみに私の考えるゲルマン魂とは、90分間ずーっと相手をフィジカルで圧倒しつづけ、痛めつけ、相手に技を繰り出すチャンスを与えないサディスティックな面(1974年W杯決勝戦のオランダ戦が好例)と、これまた90分間ずーっと地味なスライディング、タックルやタッチラインまでのボール追いを続け、仲間にセカンドボールを拾わせるために犠牲になることを厭わないマゾヒスティックな面を兼ね備え…

    それら矛盾するサド・マゾを両立していることに微塵の疑問も持たない強靱な精神力のことです。

    でも、このゲルマン魂がぷっつり途切れることもあって、それが前回の南ア大会のスペイン戦でもありましたね。まあ、めったにありませんが。

  • トンペイ says:

    94年のセレソンと言えば
    日本の本田の調子が上がらないみたいですね

    リバウドみたいな破壊力、ソクラテスみたいなカリスマ性を持つはずが

    ライーみたいな処遇を味わうか?

  • futblogger says:

    本田を外せとか、なんかあるようですが、
    前回W杯で日本代表は4試合のうち4得点、そのうちの2得点が本田でしたね。
    これだけの実績のある選手は目をつぶってでも連れて行かないと…

    むしろ何の実績のない香川の方が練習試合でも努力しないと、だと思います。

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