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PostHeaderIcon セレソン、W杯当確のち客寄せパンダ

2005年8月17日(水)「クロアチア1×1ブラジル」クロアチア・スプリト
詳細は次:http://jp.uefa.com/News/
セレソンが9月4日の南米予選、ホームのチリ戦に向けて始動した。南米予選も残すところ3試合。チリ戦に勝てばセレソンはドイツW杯当確となる。
チリ戦の後は二日後(9月6日)にセビリア戦(!?)をひかえる。W杯さえ当確すれば、あとは地方巡業に連れ回されるのだろうか(11月にはチェルシー戦も噂されている、金さえ払ってくれれば誰とでも試合するのか?)。


現行の4-2-2-2フォーメーションで並べたチリ戦の招集メンバーは:
GK:ジーダ(ミラン)、ジュリオ・セーザル(インテル・ミラーノ)
4-
右SB:カフー(ミラン)、シシーニョ(サンパウロFC)
CB:ルシオ(バイエルン・ミュンヘン)、フアン(バイエル・レバークーセン)、ルイゾン(ベンフィカ)、アレックス(PSV)
左SB:ホベカル(レアル)、グスターヴォ・ネリ(コリンチャンス)
2-
ボランチ:エメルソン(ユベントス)、ゼ・ホベルト(バイエルン・ミュンヘン)、ヘナト(セビリア)、ジュニーニョ・ペルナンブカーノ(リヨン)、ジウベルト・シウバ(アーセナル)
2-
MF:カカ(ミラン)、ヒカルジーニョ(サントス)、ジュリオ・バチスタ(レアル)、ホビーニョ(サントス)
2-
FW:ロナウド(レアル)、アドリアーノ(インテル・ミラーノ)、ヒカルド・オリベイラ(ベティス)
コンフェデ杯で成功をみた2ボランチに左右のコンダクターMFからなる中盤(日本式に言えば、ダブル司令塔!)である。ただし、今回(右利きのくせに)左MFのロナウジーニョがカード累積で出れない(セビリア戦にはモチロン!招集されるが)。彼の代役候補はヒカルジーニョかホビーニョのサントス・コンビのどちらか。
ここに来て、クロアチア戦で絵に描いたようなFKを決めて調子を上げてきたヒカルジーニョは中盤のリズムを緩急自在に操れるプレーヤーだ。ブラジルではカデンシアドール(カデンツァ、リズム)と呼ばれ、Jリーグで例えるなら全盛期の名波がある感じかぶる。
ヒカルジーニョは実は現レアルの監督ルシェンブルゴの指導の影響を強く受け、守っているときから攻撃のイメージを組み立て、攻撃に転じれば、驚くほど効率的にパスを経由させ、かつ無防備でカウンターを受けないように自らポジショニングし、チームメートにも指示を出す。
2002年W杯は大会直前にエメルソンが負傷し、急遽セレソンに呼ばれたが、ピッチ内であまりにも大きな存在になってしまったため、父権主義者フェリポンにベンチに回されたという逸話まである。代わりにクレベルソンという国内でも無名だった選手が活躍した。
02W杯後コリンチャンスからサンパウロFCに移籍してから一時的に低迷したが、いまはサントスでまた高い評価を得ている。ボランチとトップ下を瞬時に切り替えられる「前衛的な選手」である。
セレソンのレギュラーに定着している左MFのゼ・ホベルトとある意味かぶるヒカルジーニョは貴重な中盤の左利きとしてドイツ大会まで生き残ってほしいが、それは逆に誰かが切られることを意味する。
今回の連戦で、パヘイラ監督はロナウドとアドリアーノの2トップをレギュラーで使うと言い張っている。当然、右のコンダクターであるカカは外せない。つまり、いまホビーニョの居場所が無くなっている(ジュリオ・バチスタやジュニーニョ・ペルナンブカーノも同様)。ホナウジーニョ・ガウショのいないチリ戦で中盤の選手たちはアピールしようと必死である。
しかし、マスコミはクロアチア戦のあと、ロナウドとアドリアーノの2トップは動きが被って上手くいかなかった(試合は日本で観れなかったから、フッチブログはなんともいえない…)とも言っており、彼等も安泰ではない。試合の後半にホビーニョが投入され、左右後ろからどんどん仕掛けはじめると俄然、攻撃的になったと評価されている。ホビーニョは彼のドリブル同様、もの凄い勢いでレギュラーの座に襲いかかっている。ヒカルド・オリヴェイラは今のところ、ぱったり影を潜めてしまっている。
さらに、W杯を1年後に迎えたいま、各地でセレソン候補のプレーヤーがインタビューなどでアピールしはじめている。ポルトのジエゴ、セビリアのルイス・ファビアーノ、バルサのエジミウソン、ヘルタ・ベルリンのマルセリーニョ・パライバ、フェネルバチェのアレックス、サンパウロFCのGKホジェリオ・セニ、コリンチャンスに移籍してしまったニウマール、CSKAモスクワのワグネル・ラブなど、切りがない数だ。
先日、ポルトガル代表監督のフェリポンのインタビューを読んだが、「我々もブラジル代表と同レベルのチームを一つは作れる。でも、ブラジルは8つぐらい作れる。この層の厚さの違いが物をいう」と言っていた。
ロナウドも今週のインタビューで「うかうかしてたら、ホントに居場所がなくなる」とぼやいていた。
なら、スポンサー試合専用のセレソンを一つ作っとけばいいのに、とフッチブログ的には思ってしまうのだが。
いずれにしてもフッチブログはいま、セレソンに招集されない個性的な選手たちで作られた「ブラック・セレソン」を構想中だ。
ron-rob.jpg
兄キ:「レギュラー固めに、あと何点決めとこう…」
弟:「全部おれにアシストさせてくれよ、いいだろ、な」

978 Responses to “セレソン、W杯当確のち客寄せパンダ”

  • jumpin says:

    ブラジル義兄弟愛だ!
    ナイスコメントに大笑いです。
    それにしてもあまりに層が厚いゆえの悩みですね。
    そういえばルシェンブルゴ監督がまた、ヒカルジーニョ獲得をお願いしたとかいう噂も出てましたね。
    以前フッチさんにこの選手のことを教えていただいてからとても興味があります。なので内心W杯には出て欲しいですよ。

  • Goaly says:

    個人的にはチリ戦で負けて欲しいですね。
    その後の気の抜けたセレソンを見たくないからです。
    ヒカルジーニョのFKは凄かったです。
    あの情けない1点をなんとかカバーしてくれました。
    サントスもヒカルジーニョ無しだと全然機能しませんからね。

  • Sao Paulo says:

    確かに、ロナウドとアドリアーノは、息が合っていない場面が何度かありました。

  • フッチブログ says:

    jumpinさん
    ヒカルジーニョ、ヨーロッパに再挑戦してほしい、という気持ちはありますね。
    12月移籍の噂もありますが、そのときレアルの台所事情はどうなってますかね、見守っていこうじゃないですか。
    弟分はインタビューで、これも聞いてました
    「“ごっつあんゴール”ってスペイン語で何ていうんだ?」

  • フッチブログ says:

    Goalyさん、
    膝の痛みは良くなりましたか。
    チリ戦で負けたら国内外で大騒動になるし、前回のときのようなハラハラ感は勘弁してほしい。
    さっさと本戦行き決めて、色んな選手試してほしい気もしるんですよね〜。批判した矢先なんですが、内心ちょっと、チェルシー戦が実現すれば面白いだろうな、とは思ってます。

  • フッチブログ says:

    Sao Pauloさん、久しぶりです。
    現地で試合を観られたんですね、ロニ&アド・コンビ上手くいきませんでしたか。
    幸い次戦のチリ戦は日本でも生放送しますから、
    アドリアーノとロナウドのコンビ、こちらでもしっかり観てみましょう。

  • Goaly says:

    ある意味ハラハラ感があったほうがブラジルの試合が面白く感じますけどね。
    ちなみに膝ですが、なかなか治らないのでレントゲンとって病院いくことになりました。
    成長痛か他の疲労関係かある意味怖いです。

  • フッチブログ says:

    そうですか、
    怪我などのことはまったく分かりませんが、
    はやく治りますように。

  • Robinhoを育てた人

    昨日サントスからレアル・マドリードに移籍するブラジル代表のFWRobinhoのサントスでの最終戦が行われました。彼自身は点は入れれなかったものの3?2でサントス…

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