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PostHeaderIcon 招かれる者たち…

ブラジル代表監督マーノ・メネーゼスは10月に行われる二つの親善試合に向けて代表選手招集リストを発表しました。(対戦相手は近日発表)

 

前のエントリーがスペイン・バルセロナ合宿に向けた招集リストでしたから、最近はなんだか、ブラジル代表リストを掲示してばかり。

 

一応、最低限の情報は追っかけていますし、インテルの試合は時間の許す限り観ています(P2Pで)。

 

では、とりあえず今回の代表選手リスト:

Goleiros
Victor (Gremio)
Jefferson (Botafogo)
Neto (Atletico-PR)

Laterais
Daniel Alves (Barcelona-ESP)
Mariano (Fluminense)
Adriano Correia (Barcelona-ESP)
Andre Santos (Fenerbahce-TUR)

Zagueiros
Rever (Atletico-MG)
Thiago Silva (Milan-ITA)
David Luiz (Benfica-POR)
Alex Costa (Chelsea-ING)

Meio-campistas
Sandro (Tottenham-ING)
Wesley (Werder Bremen-ALE)
Elias (Corinthians)
Lucas (Liverpool-ING)
Ramires (Chelsea-ING)
Carlos Eduardo (Rubin Kazan-RUS)
Giuliano (Internacional)
Phillipe Coutinho (Inter de Milao-ITA)

Atacantes
Alexandre Pato (Milan-ITA)
Nilmar (Villarreal-ESP)
Andre (Dinamo de Kiev-UCR)
Robinho (Milan-ITA)

 

ここで新顔は、キーパーのネット、CBヘーベル、右SBマリアーノ、ボランチのエリアスとウェスレイ、中盤のジウリアーノ(我がインテル)。

 

上記でプレーを観て知っているのはジウリアーノはもちろん、ボランチのエリアスとウェスレイ。エリアスは(先に呼ばれたチームメイトのジュシレイよりも)前に呼ばれるべきだったと思う。ウェスレイと同様、二人とも攻撃力のあるボランチだ。


ジウリアーノはインテルを観ているあっしに言わせてみれば、将来の有望株。ガンソのように、いま代表チームでブレイクできる選手ではないが、中盤でゲームを作れる(アルマドール)数少ない人材だ。

 

ガンソの膝靱帯断裂による長期離脱を受けて、マーノさんも中盤で色々な選手を試していくつもりのようね。しょうがねえや

 

一方で、マーノさんの初陣であったアメリカ戦で活躍したFWのネイマールが呼ばれなかった(代わりにニウマール…ややこしい?)。ネイマールは最近のお騒がせ騒動でお仕置きだそうだ。

 

ネイマールの騒動をかいつまんで言うと、今年前半のベストチーム、サントスFCで輝いたおかげで、欧州移籍期間の8月にチェルシーから巨額のオファーを受ける。だが、なんとそのオファーを拒否、年俸で劣るサントスFCに残留。サントス側はネイマールとガンソを中心としたビッグチームを作る構想を打ち上げ、金銭面でも近い将来にチェルシーのオファーを超える条件を用意すると宣言。その後、ガンソが負傷して、一人でチームの大黒柱となったネイマール。たった二ヶ月ほどで、まだ18歳の才能ある少年の精神にとってデカすぎる出来事が連続した。天狗にならない方がおかしい。

 

ネイマールは今月始めのアトレチコ・ゴイアネンセ戦で監督にPKを蹴らしてもらえず、腹いせに怠慢なプレーをし、しまいには監督やチームメイトをピッチ上で罵る始末。試合後、無期限の出場停止をドリヴァウ・ジューニオル監督から言い渡されたネイマールだが、先週になって、なんと監督の方がフロントからクビになってしまった。理由は「監督がクラブの利益を無視して暴走してしまった越権行為」らしい、つまり、クラブは金の成る木ネイマールの肩をもった。ブラジルらしいというか…

 

しかし、こんな騒動を起こしておいて、これまでのプレーが続けられるはずもない。マーノ監督は今回、名指しでネイマールを代表チームから外した。

 

まあ、これまでも花形選手と監督との力の綱引きは無数にあった。代表レベルの選手でいえば、やはりロマーリオか。


ロマーリオは現役時代に3人のクラブ監督を更迭したらしい(そのうち一人は95年のフラメンゴ、後に代表監督に就任するルシェンブルゴさん)。94W杯予選でもパヘイラ監督と確執があったが、土壇場のウルグアイ戦で招集され、試合で2得点を挙げ、チームの予選突破を決めた。まさに救世主。

 

そんなわけで、ロマーリオの過去の暴走と今回のネイマールとの比較は避けられないが、はたしてネイマールはロマーリオほどの重圧を背負う度量があるだろうか…ここが重要なポイント。


ロマーリオの話は奇智に富み、ピッチ外の言動にキレがあった。マスコミを上手く操る天性のものがあり、ブラジル全土の国民を味方につけた。

 

そんなロマーリオだって、若い頃はヨーロッパに渡って、足を折られたり、けっこう散々な時代があった。そういった面では、いまの時代のネイマールの方が遙かに恵まれている。まあ時代が違うから。

ネイマールだって素晴らしい才能の持ち主で、賢そうな青年だ。けど、こんな時代だから、ロマーリオのような振る舞いをすれば、その行為の重さに潰されてしまう危険性もある。ロマーリオに倣わなくても、彼は歴史に名を残す選手に充分になれる。

 

これも才能ある者ゆえの試練だろうか。こうやって厳しい荒波を超えて、次の時代の超ド級スターが鋳造されていくのだろう。けれど、その過程で消えていった選手たちもまた星の数ほどある。


いま色んな選手が代表チームに招集されていくという流れのなか、その逆流に飲み込まれる選手たちもまたいる。最後に、2014年の舞台で主役の座を勝ち取るのは誰だろうか。

 

「招かれる者は多いが、選ばれる者は少ない」

 

4 Responses to “招かれる者たち…”

  • ジーコファン says:

    フッチさんこんにちは、
    詳しい解説ありがとうございます。
    ネイマール、チェルシーの巨額オファー蹴ったんですか?
    拍手を送りたい。
    最近は、巨額オファーにつられ皆10代からヨーロッパですから・・・・
    ここ最近の選手とちがいますね。期待できそうですが・・・
    まずは、人格形成も含めてブラジレイロンで揉まれる事が大切だと思います。
    その後チーム監督との確執ですか・・大物?ですねー。
    ただ私の意見としては、監督と選手は違う。。です。
    よほどの事がない限り、ましてや、まだ10代。。
    将来のスター候補生とは言え、世界的実績も残していないのに、一寸やんちゃがすぎましたね。
    ブラジルの選手と監督の関係はよくわかりませんが。。
    しかしマーノさん良いですね。そういう行為を見逃さず、きっちり外してくる。お灸をすえる。若手には必要な事だと思います。でないと勘違いをする。マーノさん期待します。
    ガンソの怪我はひどいんでしょうか?
    一寸心配ですね。私的には中盤を支配できるクラッキを待ち望んでいましたから。。(ガンソが出来るかどうかは、別ですが候補では、あると思います。フッチさんどうでしょうか?)
    ああそういえば、我がジーコも78WCの時、監督と確執あったようですね、ヨーロッパスタイルの戦術が、気に入らなかったようで。。。

  • スブッラ says:

    以前このブログでライアーゲームの話が出てましたが今回の事件の背景はまるで同じ作者の漫画ワンナウツみたいですな。
    あの主人公みたいにロマーリオ先生なんか1ゴール単位でギャラを貰ってても不思議でないかも。
    有言実行の古き良きロマーリオ先生スタイルか、他力本願なロナウジーニョスタイルか、ネイマール君たちニュージェネレーションの進む道はどっちでしょうか。
    それにしても動画で見たブラジルの討論番組、まるでメネゼスを取り囲むような記者の配置でしたね。こりゃ代表監督はしんどいですね。

  • ジーコファン says:

    フッチさん、こんにちは。
    ジーコ退任のようですね。
    事実に反する色々な事があり、ジーコが頭にきたようですが・・・・。
    フラメンゴの歴史を作り、最大のアイドルであるジーコでも
    そのような扱いを、受けるんでしょうか?
    私には、よくわかりません。
    黒幕がいるんでしょうけど。
    フラメンゴどうなるんだろう。
    昔の栄光は、もうないのかな。

  • レニー says:

    こんにちは。
    イラン、ウクライナとどちらも快勝しましたね。
    パトは3戦3発と結果を残して、やはり次期セレソンのエースはこの男でしょうか?
    来月は宿敵アルゼンチン戦があるようですね…最近はアルゼンチンにしばらく負けてないですし、ここはもうケチョンケチョンにやっつけて、メッシよりパトってところを見せ付けてやってほしいですね!

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