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慣性とは怖ろしいもので、ブログを書かなければと思いながらも、
忙しい仕事にかまけて、徐々に書かなくなるものなんですねえ…
世界では、フッチボウが盛んに行われていて…
あちこちで、22人の野郎どもが、決死の覚悟でタマコロの後を追っかけているというのに…
こっちは、なんとなーく書く気になれんかった。
話題はあったね。
FIFAランキングでブラジルが1位から一気に3位にズリ落ちた。まあ、もともと何のためのランキングかわからないのだけど。
そもそも、ランキングってのは、上位のチーム同士が同じ大会に出場したり、互いに対決し合ってこそ、意味があるモンだし…
それにウチのインテル。まさに「4ヶ月天下」。昨年12月に世界クラブ選手権を優勝してから、4ヶ月後の今はガウショ州選手権、リベルタドーレス杯のいずれもグループ・ステージで早々と敗退。トホホ…というか、これこそがコロラードのありのままの姿なんだろうな。大偉業の後に、大失態でしめくくる、この「バランス」感覚。


それに何といっても、この沈黙期間で結局、いやおうが無しに気づかされたのは、「ヨーロッパ・サッカー=世界サッカー」という図式。日本でサッカーの話をするとなると、もちろんヨーロッパ・サッカー…ブラジルでも、バルサのシャツやら、ブレーメンのシャツやらが売れている。一方で、南米のリベルタドーレス杯などは日本国内の有料放送でも放映のメドたたず。歴然とした差というか、世の中凝り固まっている。
その最高峰のヨーロッパのなかの最高峰のチャンピオンズ・リーグでは、今季ベスト4にプレミアのチームが三つですか。きついな…あの機械仕掛けのようなイングランド・サッカー。ドログバ、グリチアーノ・ロナウド…なんかサイボーグのようですよ。まあ、今のプレーヤーたちは監督の意のままに動くロボット君たちだから、しょうがねえか、あっしの戯れ言か。
そんなヨーロッパのサッカー文化とは違う美を求めてブラジル・サッカーを見ています。
今季前半の話題はなんといってもロマーリオの1000ゴール達成だったけど、999ゴール止まり…
でもロマーリオは、TV局などの統計では、1000ゴールをすでに越えているとも言われているが、本人は自分で調査した数字しか認めていない。なにがなんでも1000ゴールという訳ではないようだけど、この微妙なニュアンスの差が、日本では伝わっていない。
いまは、ちょうど州選手権の決勝戦の時期だけど、サンパウロ州では、サントスとサン・カエターノの決勝戦前。リオでは、フラメンゴとボタフォゴの名門同士の一騎打ち。南のガウショ地方では、グレミオとジュヴェントゥウージ、ミナス州では、クルゼイロ(アウトゥオリ監督&アラウージョ)×アトレチコ・ミネイロ(マルシーニョ、ダニリーニョ、チョー、ガウボン元サンフレッチェ広島)。どれもクラシコです。
州選手権では、サン・カエターノにボロ負けてしまったサンパウロFCですが、やっぱり今、ブラジル国内ではサントスと並んで2強。ブラジル選手権、リベルタドーレス杯でも、この2チームが上位に勝ち上がってくるのではないかと思います。
国内最高選手と言われているのが、バイエルンから出戻りのゼ・ロベルト(サントス)。ドイツW杯のボランチの位置から、一つあげて、メイア・ジ・リガソンのような感じ。彼が左に流れながら使う二人のSB:クレーベルとカルリーニョスも、もっぱら代表で引っ張りだこ。
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でも、代表と言ったって、そんな大したこたあ、ありません。ドゥンガ率いるセレソンはガーナ戦(スエーデン)でブーイングされました。ヨーロッパで試合ばっかりして「借りてきた猫」のようになってんの。プレースタイルまでもがヨーロッパのチームのようになって「ディフェンス文化かぶれ」…画面を見ていたこっちが、文句を言おうと思いきや、スタンドからいきなりブーイングですよ。あの、冷静沈着な北欧人たちがブーイングですよ。こりゃヤバい…
ヨーロッパ・クラブ陣たちの強引な要望で、ブラジル国内で親善試合できないセレソン。あのブラジルのスタジアム特有の熱気がチームに注入されてない…こんなところにも、ヨーロッパ偏中のサッカー事情がもたらす歪みが見える…とか言っちゃうと、また堂々巡りか。

837 Responses to “5月の水の泡”

  • ロー says:

    待ってました!
    ブログ復活ですか!
    うれしいです。
    また私達を楽しませてくれればと思います。
    そういえばブラジルサッカーとはぜんぜん関係ないんですが、
    ミルトンナシメントっていう大好きなMPBアーティストが来日しまして、ライブ行って来ました。
    セレソンの親善試合の時、ロビーニョの髪がちょっと伸びてて、「あってミルトンにちょっとに似てる」って思ってロビーニョの高感度がアップしました(笑)
    やっぱ、サンバのリズムはブラジル人じゃないとだめだなと思いました。
    失礼しました。

  • フッチブログ says:

    ローさん、
    いやあもう、超マイペースですから…
    ミルトン・ナシメントですかあ…「トラベシーア」はMPBのなかでも最も感動的なメロディーですね。
    来日は知りませんでしたが、そういえば、昨日はロー・ボルジェスのアルバムを聴いてました。『クルービ・ダ・エスキーナ』の輩たちですね。
    残念ながら、ミナス州のチームはリベルタドーレス杯には出場していません。クルゼイロはいいチームなのに。
    ホビーニョの試合は観ていますが、レアルでは上手くいかないですね…ミランに行ったロナウドの方が復調気味。
    今週末は私的には、清水エスパルズのフェルナンジーニョがブラジリアン風味をよ?く出していて良かったと思いました。Jリーグも捨てたもんじゃない。

  • peixe says:

    フッチさん 祝復活!
    お久ぶりです。
    インテルはガーロが就任しましたね。日本では上手く行きませんでしたが、U-40(笑)青年監督としては、ブラジルを代表する監督さんだと思います。
    なんと言ってもLuxaの直弟子☆
    監督も含め、元サントスの選手が多数在籍するスポルチ。ブラジレイロンでは注目していたのですがね・・・あちらはガーロの後任にレオンの名が挙がっているようです。
    パウリスタォン決勝1戦目は、落としてしまいました。
    サンカエターノ良く守ります・・・侮れませんね
    スピードの無い ザーゴおじさんの背後をしっかり狙われてましたね・・・
    チャンピオンズリーグは、さっぱり興味を無くしております(アハハ) 
    クリロナは 上手いし速いしスター性抜群なんだけど・・プレー(主にフェイント)に色気がないんだよなぁ←とあくまでも私的感想です

  • ロー says:

    いつのまにかMPBの話に脱線してしまうのですが、
    ローボルジェス聞いてましたか?
    さすが、ミナス派は僕もMPBの中で特に好きなところです。
    ミルトンの「ブラジルの声」はまだまだ健在でしたよ。
    僕もリヨンとバルサがいなくなってCL興味なくなりました。
    CLのレアル痛々しかったですね。
    つまんないし、強くないし。
    ロビーニョはセビージャとかでやったほうがよさげですね。
    でも、あのカペッロがぜんぜん使わない状況でスタメンの座を勝ち取るのはなかなかすごいことですね。

  • フッチブログ says:

    peixeさん、やあ久しぶり!
    ガーロさん、FC東京→スポルチ→インテルですね。
    どうなることやら…ある程度、長期的な展望で望んでほしいです。
    リベルタ杯を観ても分かりますが、DFが必要です。
    パウリストン初戦はサンカエターノでしたね。まだ、観てませんが。第2戦は観ます。
    CLはプレミア勢だと、ほぼ、ブラジリアン・プレーヤーいませんから。そういう意味でも、バッシングしやすい。笑
    マンU×ミラン戦のカカの2ゴールにはしびれましたが。

  • フッチブログ says:

    ローさん、MPBの話いいじゃないですか。
    「クルービ・ダ・エスキーナ」は空前の天才集団の集まりでしたからね。フュージョン・ジャズを経て、世界のポップ音楽に多大な影響を与えたと思ってます。この前、近所のおっさんと飲み屋で話してたら、いきなりトニーニョ・オルタが好きだと言ってて、たまげました。
    ミナスの人間というのは、独特の“さりげなさ”というか、人間味があって、ペレやトスタンもそんな感じで、懐が深い。
    >CLのレアル痛々しかったですね。つまんないし、強くないし。
    いまでも、十分つまんないです。カペロってのは、あんなモンなんだ。あの味気なさ…その象徴がエメルソンですから、摩訶不思議。まあ、グレミオ出身の選手ですから、しょうがねえか笑
    ホビーニョの問題は、彼のスタイルを容認してあげるチームメイトがいないこと。前方には“エビ腰”ファン・ニステルローイ、横には“イエス・キリスト”ラウール、とにかく遊びがない。みんな真面目すぎる。
    セレソンでは、伸び伸びとプレーできてます。正直、ブラジル戻った方がいいよ、ヨーロッパ向いてない。ホビーニョならブラジルでもヨーロッパ水準の年棒をもらえそう。

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