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PostHeaderIcon ぼちぼち、やり直そうか

<スイマセン、我がインテルの優勝祝いと前後してしまいましたが、このエントリーは8/13に書いたものです>
姿をくらませていました。
1ヶ月以上、サッカーのことを考えないで過ごしていました。
今年はW杯が終わるまでの期間、あまりにもサッカーだけに没頭していたから、余計なことを考えないで、なおざりにしていた日常のいろんな小さなこと、楽しいことをもう一度、見なおしていました。


あらためて、ビートルズの名盤を聴き直したり、マリーザ・モンチ(ブラジルの女性歌手です)のニューアルバムを聴いたりしていました。テレビドラマは主に洋モノで、いま「ロスト」(無人島へ不時着)と「オズ」(刑務所の物語)にハマっています。読書はあまりしませんでしたねえ、「聖書」を読み返したくらいかな。あっしは信者ではありませんが、あの書物には素晴らしい言葉が記されている(「オズ」の影響あり)。
ゲームもハマりました「真・三国無双4エンパイアーズ」?中国大陸の覇権をかけた凄惨な殺戮です。それから、8月初旬はもっぱら、NHKの戦争ドキュメンタリーをかたっぱしから観ています。サッカーを断つと、戦争をしたくなる習性なのかしら、悲しいね。
そんなころ、ブラジルでは、あっしの応援するインテルナショナル絡みの話題で盛り上がっています。
まず、あっしの崇拝するドゥンガが代表監督に抜擢されました。とはいえ、ファウカンのときのトラウマがありますから(セレソンと日本代表のときと合わせて、ダブル・トラウマ)手放しでは喜んでいません。残念ながら。
リベルタドーレス杯は日本で放映された分は全部観ています。とうとうインテルが1stレグ、アウェーでサンパウロFCを下し南米王者カップに王手をかけました。コロラード(インテル・ファンの愛称)には信じられない、夢のような話です。2ndレグは、今週木曜日午前(日本時間)。ホームで引き分けれ以上で優勝。クラブ史上最高の快挙、ホントに日本に来ちゃうのか?
てなわけで、セレソンのW杯での失態後、インテルファンのあっしは他のブラジリアン・サポーターよりも実は励まされることが多かった。インテルの快進撃のおかげで、ホントに早く立ち直れました。聖書から引用すれば、インテルナショナルは昔から「ブラジルサッカーの塩」だった。派手さはないけど気骨があり、苦しいときにこそ頑張るのがインテルナショナルというクラブ、インテルの選手たち。
セレソンが敗退したあとの落胆は予想以上に大きかった。あれから一月半が経ち、インテルナショナルのおかげでサッカーへの情熱を徐々に取り戻しながら、落ち着いた気分で考えてみた?あのセレソンに何を期待し、失望したのか。
単純なのは、あっし自身がブラジルサッカー特有の「優位性」を信じていたこと。「ブラジルのサッカー選手には他の国の選手にはない、芸術性に満ちた特別なものがある。それゆえに、ブラジルはサッカーというスポーツの王者たりえる」といったブラジルサッカー原理主義論。もっと厳密に言えば、サッカーというスポーツを通して、ブラジル文化・国民の「優位性」を証明したかった。
たかがサッカーなのに。とはいえ、これは、全世界の人々が自国に対して抱く感情だろうし、それがスポーツという、実質いま、大きな戦争のない時代の民族間の競争手段が背負っている宿命だと思う。殺し合いよりも、球をおっかけた方が人類にとって良いに決まっている。
あっしに関しては、まあ、自身が信じていた「ブラジル特有の優位性」を傷つけられた、ということ。いま思えば、かなり自信過剰になっていた。いや、いまでも、W杯を優勝したイタリアよりもセレソンの方が上だと、疑わない。まあ、その過剰さがすべてのレベルで蔓延し、敗因となったのは言うまでもないけど。
今回のイタリアやフランスのように、1点取ったらすぐに守りに入ってカウンターを狙うスタイルが主流になってしまったことを嘆きたい衝動にも駆られるが(もとはユーロ2004のギリシャが悪い)、今後、このスタイルがどう蔓延していくかを見守っていくつもりだから、いま、あえて声高に訴える必要もない。
セレソンの主力選手たちにはガッカリさせられたけど、もう、いまさら批判的なことは言いたくない。彼等の多くは代表チームから引退するだろう。それに、セレソンが敗退しても彼等の世界的な名声にはキズはついていないようで、正直、彼等にはセレソンでリスクを負うのではなく、もっと効率的な金儲けをしていればいいじゃない、とあっさり言いたい。
ブラジル代表は、ブラジル国民の期待を背負って戦う意志のある選手たちだけで結成してほしい。これは、みんなが思っていること。じゃあ今後はそうなるのか、と思いきや、まったく旧態依然のままです。
年内のセレソンの試合はどれも国内ではなく、ヨーロッパでやるそうだから、もうここでスポンサーの力に屈服している。スポンサーはセレソンの対戦相手と場所を決め、注目を集めるために必要なスター選手の招集を要求する。
「ブラジルの試合を観たい人が世界中にいるのだから、良いことだ」と言う人がいるけど、あなた、新星オシムジャパンのお披露目がノルウェーのオスロだったら、いささか寂しい気はしませんか?それにスポンサーが注目を集めるために中村俊輔を絶対招集しろ、とか要求したら?
そんなことがまかり通るブラジルサッカー連盟(CBF)はとんでもない伏魔殿ですよ。ドゥンガの努力が水の泡に帰すことになってもCBFの誰も屁とも思わないでしょう。噂では、08年のフェリポンへのつなぎという見方もありますから。「ブラジルサッカーの優位性」とやらは良いように利用されるのです。
わしのドゥンガをコケにしたらCBFはタダじゃおかねえぜ!ってな意気込みです。
そんなことで、今後のなりゆきによっては、セレソン離れに拍車がかかるかもしれない。ブラジルでは、サッカー好きな人の一部はセレソンが嫌いな人がいる。ブラジル代表の実体を知れば、彼等の気持ちは分らなくない。
最後に、私が不在の期間にコメントしていただいた、ヒロさん、Hirobinhoさん、KENBOさん、せっかくご意見を頂いたのに返答しなくて、大変、失礼しました。今後も、こうした失踪事件はあるでしょうか、どうかお許し下さい。

811 Responses to “ぼちぼち、やり直そうか”

  • arce says:

    フッチさん、こんにちは。
    インテル優勝、本当によかったですね!
    当方も、リベルタドーレスでのインテルの試合を観て、期待していました。
    >インテルナショナルは昔から「ブラジルサッカーの塩」だった。
    これは言い得て妙ですね。
    思うに、ブラジルサッカーの本当にすごいところは、全国各地に特色のあるチームがあり、さらにその幅広い裾野を、サッカーに関わる人々の底知れない情熱が支えている点じゃないでしょうか。
    そして、金銭収入や地域のハンデがあっても、知恵と努力と運次第で栄光にたどり着くこともできる。今回のインテルの優勝をみて、そう感じました。
    ヨーロッパは、社会構造が安定している反映で、勝てるチームはどこの国でも決まっています。北米のスポーツはお金次第。その意味で、南米にはまだ夢が残されていて、そこが何より面白いところだと思います。
    確かに、今回のセレソンは残念でしたし、これからも問題含みだとは思いますが、セレソンはある意味、ブラジルサッカーの上澄みでしょう。クラブサッカーを支える情熱が続く限り、ブラジルのよさは続いていくのじゃないでしょうか。
    勝手な感想でした。これからもエントリーを楽しみにしています。

  • フッチブログ says:

    arceさん、ご無沙汰です。
    いやあ、インテル南米王者、そして代表でもドゥンガ監督、ダニエウ・カルバーリョ初ゴール、ルシオ新キャプテン、ハファエル・ソビスA代表招集?と、インテルファンにとっては、まさに感無量の一時です。
    >ブラジルサッカーの本当にすごいところは、全国各地に特色のあるチームがあり、さらにその幅広い裾野を、サッカーに関わる人々の底知れない情熱が支えている点じゃないでしょうか。
    まさにそのとおりです、Jリーグで活躍している選手の多くも、無名のブラジリアンクラブから来ている人も多いし。そんな、全国に散らばっている一粒一粒のタレントたちが、大きな大河をなしているのでしょうね。
    セレソンに関しては、一部のスター選手に頼りすぎた感じがありますね。もっと、選手層を広げて互いに啓発し合う組織が必要だと思います。
    マジで国内セレソンと海外セレソンの二つを作ればいいのに、と思ったりもします。どんなに空洞化が進んでも、国内セレソンが方がけっこう意識がまとまっていて、強かったりするんじゃないかな?

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