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PostHeaderIcon 「エトオジーニョ」だあ?

エトオの発言はわからない、前からわからなかったケド、今でもわからない。
バルサを離れ、エジプトで開催中のアフリカ・ネーションズ・カップにカメルーン代表の一員として参加中のエトオ。当地でフランスのレキップ紙のインタビューに応じた:
「俺が“エトオジーニョ”って名前だったら、もっと名声を得られたのに」
つまり、ブラジル人プレーヤーは世界的に優遇されている、ということか?ブラジル人だというだけで、名声に拍車がかかる、といいたいのか?


「FIFA年間最優秀選手の最終選考でおれが3位に選ばれたとき、1位になった気分だったよ」、つまりアフリカ人選手というハンデ付きで得た3位は1位に相当すると言いたいらしい。
エトオの気持ちはわからなくもない、あっしも前からヨーロッパ偏中の選考のしかたに不公正を感じているから。なんで、ランパードが世界で2番目に優秀な選手なんだ?バルサのデコの方が上だと思う、とか言うとまたブラジルびいきになるが。あきらかにイングランド人やイングランドでプレーするプレーヤーは優遇されている。
でも、なんで同じチームのロナウジーニョを引き合いに出したんだろう。今では世界最強と叫ばれるバルサのなかで、自分はロナウジーニョと同じレベルで評価されたい、という本音だとすれば、心情的にはわからなくもないが。
あっしがよくわからないのは、その発言がどんな効果を持つか、エトオはどこまで理解しているのだろうか。今季も佳境に入りつつありバルサ包囲網はすでに張り巡らされている。チームの不安定さを誘うネタがあれば世界中が飛びつくというのに。こんな時期に自分の国カメルーンのことや、アフリカのことや、自分の名声のことを喋る。
バルサは昨日コパ・デル・レイで敗退したばっかりだというのに(ロナウジーニョが相手選手の足を踏む、という古い悪い癖が出た)。ここで「やっぱり俺がいないと、ジーニョとメッシだけじゃ無理だった」なんて言ったら、それはスゲエ肝っ玉だとは思うが。
カメルーンはW杯予選で敗退したがエトオの信念は強い「アフリカのチームがW杯を優勝してほしい。チュニジアが試合するとき、俺はチュニジアのユニフォームを着て観戦する」。パチパチと拍手したくなる。
だが、チュニジアはグループリーグでスペインと戦う。「俺にとってバルセロナは第二の故郷」みたいなこと言って、どっち応援するんだよ。「カタルーニャはスペインではない」と切りかえしたら大したもんだが。
エトオが理解していないのは、ロナウジーニョは彼に合わせてプレーしているということ。もちろん、それは必要なことだが、ジーニョのセレソンでのプレーと、バルサでのプレーの使い分けは、いまのところ見事だ。
バルサのロナウジーニョがブラウグラナの2色だとすれば、セレソンのロナウジーニョは虹色だ。セレソンではホビーニョ、アドリアーノ、ロナウド、それぞれに出すパスの種類が違うし、守備面でもよりケアしなければならない。
エトオはゴールゲッターとしては申し分ないが、ロナウジーニョのすべてを引き出せるレベルにはいない(むしろメッシの方がいる、怖ろしいアルゼンチン人だ)。MFに対して、それができればエトオは世界1だ。
ロナウジーニョがバルサの一員としてCLで優勝して、セレソンでもW杯で優勝したら、それは史上でも類をみない偉業になるだろう。エトオの口先の選考基準とは比べものにならないほど凄いことだ。エトオが世界一なら、自分の力でカメルーンをW杯に導けばよかった。
「俺がいるから、カメルーンの国民はすべてバルサファンさ」すごい自惚れだな。アフリカを強く思うエトオの気持ちはわかる、だがあっしの意見は、自分にパスを供給してくれるロナウジーニョをダシに使うのはやめた方がいい。
まあFW気質とはそんなもんで、エトオはとくに波乱のなかで成長するタイプなんだろう。
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580 Responses to “「エトオジーニョ」だあ?”

  • ですお says:

    >なんで、ランパードが世界で2番目に優秀な選手なんだ?
    素人目から見ると、ランパードは得点力もあるし、運動量や守備貢献も凄くて、オフザボールの動きもうまく、ショートパスやミドルシュートも正確で、ミスの少ない優れた万能選手に見えるのですが。
    やはり識者から見ると、ランパードはワールドクラスの選手ではないんでしょうか? 
    デコも万能型の良い選手ですね。ブラジル人の層の厚さは凄いです。デコが帰化しなかったらセレソンレギュラーになれたんだろうか…

  • フッチブログ says:

    ですおサン、こんにちは
    >やはり識者から見ると、ランパードはワールドクラスの選手ではないんでしょうか? 
    そんなことないですよ、あっしが言いがかりを付けてるだけ。あっしは識者どころか、ただのブラジルおたく(ブラジル信者)ですから。
    強いていうなら、ランパードやジェラードにはもっとファンタジーがほしいな、と。試合が退屈なんで。ま、それもあくまでも好みの問題ですが。
    「デコはセレソンに入れたか」という議論はユーロ2004年のとき、ブラジルのマスコミで交されました。
    結論は、いまのデコなら問題なし。でも、駆け出し時代のデコはブラジルではトップチームにすら上れなかっただろう、という不可解な落しどころでした。
    ポルトガルに行ったからこそ成功した彼は、ポルトガルで出来上った選手だと胸を張ってもいい。ブラジルはその才能に気づかず彼を捨てた側ですわ。

  • ふじっぴー says:

    またオジャマしま?す。
    誰が1番?というのは人それぞれちがうんですね?十人十色ともでもオンリーワンとも。
    まぁエトオの言うことも分からなくはないですがちょっと発言が・・・
    デコはやはり「ポルトガルで出来上がった選手・・・」と私も思います、たらればかもしれませんが帰化しなかったら?どうなっていたんでしょうね?。

  • フッチブログ says:

    ふじっぴーサン、どうも
    考えてもみてください、スペインの厳冬から離れエジオプトの“暖かくてホームライクな空気?”のなか、すべてのフラッシュが自分に向けられる。ドログバと並んで大会で最も注目される選手としてコメントを求められるとき、ある種の本音が出るのは理解できますよね。
    それはそれで、ネタ的に面白いですし、こっちとしては
    一昨年トヨタカップ観に行ったとき、FCポルト・サポのポルトガル人と話したことありますが「モウリーニョとデコは二度と現われない」と言ってました。ポルトの人々の支援とは逆にリスボンの人々から反対の声があったようですが、デコは確固たる実績を築いてポルトガル人になった気がするんですが、そうではないと言う人々もいるらしいです。
    02年W杯のポルトガル代表の敗退、フェリポン就任時の国内の空気というのが、いまいち理解できなくて
    ブラジル人選手を無作為に帰化して一番困る国はポルトガル、あっちのリーグでプレーするブラジル人選手の数がケタ外れですから。
    とにかく、デコのキャリアを調べたことがあったんですけど、ほんとに“波瀾万丈”なキャリアです。

  • jumpin says:

    >エトオはゴールゲッターとしては申し分ないが、ロナウジーニョのすべてを引き出せるレベルにはいない(むしろメッシの方がいる、怖ろしいアルゼンチン人だ)。
    フッチさん、私も同じように感じてました。
    メッシがいるとロナウジーニョが怖くなります。
    彼の存在はロナウジーニョの能力を上手く引き出してますよね。残念ながらエトーはそのレベルにはいないのですが、彼は彼で素晴らしい選手でもありますね。
    思うに、エトーは人から認められたいもっと認められたいという気持ちが人一倍つよいのではないでしょうか。
    発言がすねた子供のように思えてしかたがありません。
    でもロナウジーニョを引き合いに出すのはFIFAやバロンドールを取っているからとはいえ、いただけないなあと思いますねえ。

  • フッチブログ says:

    jumpinさん、
    エトオほんと分かり易いですよね。プレー・スタイルそのもの。
    ロナウジーニョが試合に出れないここ2試合、メッシがどう穴を埋めるか見物ですね。つうか、近い将来のブラジル×アルゼンチン戦が怖いッスよ。

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